中小企業のWEB活用で必要な『ブログ』は、あなたが考える『ブログ』とは大きく違うかもしれない

中小企業のWEB活用で必要な『ブログ』は、あなたが考える『ブログ』とは大きく違うかもしれない

「中小企業はホームページを活用しましょう!」という話の中で、昨今では必ずと言っていいほど言われるのが『ブログの活用』。言われた通りにブログの記事を色々と(今日なにを食べたとか、お天気の話とか、息子の運動会の話とか…)書いてはみたものの、一向に結果(主に集客、サイトへのアクセス数)には表れない…。ホントに『ブログの活用』で仕事につながるの? と考えてる方、多いんじゃないでしょうか?

これ、そもそも「ブログって何?」というところで認識違いをされてるんじゃなかろうか、と思うわけです。たぶん、あなたの考えている『ブログ』では、結果は出ないどころか、下手すると逆効果にもなりかねませんよ!

『ブログ』というと、どんなものを想像しますか?

例えば、いつも何気なく見ているいろんなブログ。ほとんどの方は、芸能人や有名人、好きな漫画家、好きなミュージシャン、好きな小説家…など、「人」が前面に出る商売の人のものではないですか?

こういった「人」が売り物になる商売の人のブログは、自分のファンの人に向けて書かれています。あるいは、自分のファンになってもらおうとしてブログが書かれています。

ファンや、ファンでなくてもちょっと気になっているような人は、テレビで見る姿、あるいはその人の作品など、普段接するメディアでは見えない日常がブログに書かれることで、より身近に感じ、親近感がわいてきます。お客さんとの距離を縮めることで、ファンを増やし、より絆が深いファンになってもらい、そして最終的には売り上げが上がることにつながります。

では、中小企業のWEBサイトで書いたほうが良いブログも、芸能人ブログと同じような「普段の日常」を描く内容のもので良いでしょうか?

あなたのことなんて誰も知らない。あなたの日常なんて、誰も興味ない。

もういきなり答えですけど。見出しの通り。

中小企業の社長のお昼ご飯のラーメンとか、中小企業の社員の息子の運動会とか、そんなの誰も興味ないですよね。特に、聞いたことも無いような企業だったらなおさら。

そう。日常を描くようなブログが意味をもつのは、その人に興味を持つ人がいるからこそ。ファンだからこそ。知名度がないような会社や人の日常なんて、あなたも興味ないですよね?

誰も興味を持たないようなものを書いてみたって、誰も見に来てはくれません。もし見に来てくれたとしても、読み込むまでもなく帰っていくのがオチでしょう。

じゃあ、何を書けば良いのさ?

どんな記事を書けば良いのか。答えはもうすでに書いたわけですが…。つまり、「自社のお客さんとなりそうな人が、興味を持つ内容」を書けばよいわけです。

店舗であれ、工場であれ、何であれ、普段何らかの形でお客様と会い、話をし、商品なりサービスなりの対価としてお金をいただいているでしょう。そのお客様の知りたいこと、興味のあること、教えてほしいと思っていることを、ブログで書けばいいわけです。

基本的に、企業がブログを書くときは、新規のお客様に検索から訪問してほしい時じゃないかと思います。検索に出るためには、お客様が「知りたい」と思って検索したときに使うキーワードにあった記事がないと、そこには表示されません。キーワードに沿った記事は、お昼ご飯のことでも、運動会のことでもないはずです(お弁当屋さんとか、運動会で必要なグッズを取り扱う企業なら、ありかもしれません)。

また例えば、地域密着の事業を営む企業(工務店とか、不動産屋とか、街の○○屋さんとか)だったら、その地域の人の役に立つような内容のブログにするのも良いでしょう。地域の遊び場情報とか、病院マップとか、意外とまとまって紹介されてない情報はたくさんあります。

とにかく。自社のお客様となりそうな人が、普段の生活の中でどんなことを考え、どんなことを検索で探しそうか、想像を巡らせてその答えになるようなブログ記事を書けば、おのずとアクセスが増え、徐々に新規客の獲得につながっていくはずです。

会社の日常とか、スタッフの紹介とか、書いても意味無いの?

実は、日常の話などを書くことが全くの無意味かというと、実はそんなことはありません。新規のお客様を獲得するためでなく、既存のお客様(しかも、自社のファンのようなコアなお客様)へ向けて、「日々こんな活動をしている当社だから、安心して引き続きお任せくださいね」という意味をこめて発信するブログであれば、お客様が探している内容でなくても問題ないでしょう。

既存のお客様で、あなたの会社のことをもっと知りたいと思っている人は、会社名か商品名・サービス名で検索して訪問するでしょう。ならば、書くことは自社の話です。

また、自社のHPにもきちんと最新の記事へのリンクを表示させておけば、そこからも訪問します。メルマガやSNS(FacebookやTwitterなど)があるならば、そこでも最新の記事を紹介しておけば、そこからも訪問します。なにしろあなたの会社のファンですから、あなたの会社の動向は気になっているでしょうし、社員の日常なども微笑ましく見守ってくれるでしょう。

目的とターゲットをちゃんと決めましょ

ということで。

ここまでグダグダと書き連ねてきましたが。要は「目的」と「ターゲット」をきちんと定めましょうね、ということです。

以前、あるお客様が「来てくれるなら誰でも良い」と言いました。確かに、お客様になってくれるなら、それがビジネスマンだろうと、競合他社の人間だろうと、子育て中のお母さんだろうと、100歳近いおばあさんだろうと、誰でも良いのかもしれません。しかし、有限の時間、有限の人員で進めなければならないのが企業活動。そこでは、できるだけ少ない手間で、できるだけ確実に成果を上げる必要があります。であるならば、何の目的のために、誰に、何を伝えるのが自社にとって最も良い方法なのかを定めて、そこへ時間とパワーを集中するべきです。

「ブログを書きましょう!」

という一言を、中身を吟味せずに言葉だけでとらえ、自分の中の“ブログ像”で考えてしまうのではなく、まずお客様のことを考え、お客様が望むことを考えて、それを発信するという基本を押さえましょう。そうすれば、成果に確実に近づくことでしょう。

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